ビタミンDの抗アレルギー効果!日光浴でアレルギーが治る!?

アウトドア派は花粉症知らず!?

2010年ごろからビタミンDの不足アレルギー、自己免疫疾患、感染症、がんに関係しているということがわかってきました。

ビタミンDは本来、カルシウム代謝、骨の強化に関わるミネラルとして骨粗鬆症の薬剤くらいにしか知られてきませんでしたが

免疫力を上げたり、アレルギー症状を改善させるホルモン的な働きがあるということなのです。


このビタミンD、紫外線にあたることにより体内で合成が可能なビタミンです。
皮膚に紫外線(UVB)が当たるとコレステロールを材料にビタミンDが作られます。
日光浴でアレルギーが治るかもという所以です。

ビタミンDの効果

■ 抗菌作用

細菌やウイルスを殺す「カテリジン」という抗菌ペプチドを作らせる働きがあります。

■ 皮膚、粘膜のバリア機能アップ

皮膚、粘膜からの細菌の侵入を防ぐ「β-ディフェンシン」という抗菌ペプチドを皮膚上に作らせ、バリア機能を高めています。

■ 免疫担当細胞の調整

樹状細胞やマクロファージといった制御性T細胞や抗原提示細胞などの免疫系のほとんどの細胞で発現するビタミンDレセプターを介してその調整を行います。

■ リーキーガット症候群の改善

リーキーガット症候群により緩んでしまった腸粘膜の改善を促します。

(リーキーガット症候群:腸の粘膜細胞間の結合が緩んで未消化で大きな分子のタンパク質等が腸壁から通過しやすくなり、過剰なアレルギー反応等を起こしてしまう病態)

リーキーガット症候群…こいつかなりのくせ者です。後日掘り下げたいです。

■ 正常な細胞への分化を誘導

適切な細胞の分化誘導を行い細胞のがん化等を防止しています。
血中ビタミンD濃度が低いとがんの発症率が上がるという研究結果があります。

■ 脳内物質セロトニンの調整

メンタルや神経のバランスにかかわる脳内物質セロトニンを調節します。
日照時間の短い北欧諸国は自殺率が高いと言われています。
日本でも日照時間の短い冬に抑うつ状態になりやすい「冬季うつ」というものがあります。
 

ビタミンDの欠乏を防ぐには

 


紫外線は皮膚がんや肌老化のリスクが高いとして日本ではUV対策が進んでいます。

そのため日本人の多くはビタミンD欠乏になっているといわれています。


顔に紫外線を浴びなくても手や足だけでいいので週2回程度5~30分浴びるだけで十分だそうです。(夏は短め、冬は長め)

ちなみにビタミンDを作るのはUVBです。

日焼け止めを塗った状態ではもちろんのこと、ガラス越し、洋服越しでは効果が得られません。

そうは言っても紫外線アレルギーだったり、たったそれだけの時間もとれない人もいると思います。

そんなときは経口的に摂取するしかありません。

多く含む食品
きくらげや干しシイタケなどのキノコ類
内臓ごと食べられる魚類、ししゃも、しらす干し、すじこ、いくら、紅鮭






しかしこれらはあまり日常的に多く摂りやすい食材とはいえません。

確実に摂取できるサプリメントがおすすめのようです。

成人で1日あたり50~100μg(2000~4000IU)が理想の摂取量です。


ビタミンDは体内に備蓄できます

備蓄がないと摂取して6時間で血中濃度が下がります。

血中濃度を安定させるための備蓄分を貯めるには約3ヶ月かかります。

朝摂取して午後になっても症状がでなくなれば備蓄が進み、安定したと考えられるでしょう。


ビタミンDステロイド
ホルモンのような抗アレルギー作用があると思われますがステロイドのような副作用はありません。

アレルギー治療の救世主かもしれません。

とはいえ、もちろんアウトドア派にも花粉症の方はいると思います…。

ビタミンDさえ大丈夫ならアレルギーはすべて問題なし!という単純なものではないことは皆さんご存知かと思います。

有効な治療法のひとつとして知っておきたいですね。

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