制御性T細胞:Tレグ(T-reg)がアレルギーをおさえる

免疫のブレーキ役、制御性T細胞:Tレグ(T-regulatory cells)

免疫システムを担う免疫細胞にはいろいろな種類がありますが、唯一、免疫反応を抑制する細胞が
制御性T細胞:Tレグです。
これはアレルギーなどのいきすぎた免疫反応をおさえてくれるはたらきをもっています。

すなわち単純にTレグが増えればアレルギーがおさえられるのです。

Tレグを増やすには

腸にたんぱく質が入るとそれに対するTレグが作られます。
Tレグはもともと、未熟なT細胞が分化して成長したものです。
この未熟なT細胞からTレグへの分化を促すのが短鎖脂肪酸です。
短鎖脂肪酸には酪酸、酢酸、プロピオン酸があり最もTレグを増やすのが酪酸です。


酪酸は腸内細菌である酪酸菌(酪酸産生菌)が腸に届いた食物繊維を食べることで作り出されます。
Tレグを増やすには酪酸を、
酪酸を増やすには酪酸を増やさなければなりません。
あいにく酪酸菌を含む食品は少なく、食事から摂るのは難しいです。
しかし、腸内の酪酸菌を育てることはできます。
そのためには酪酸菌のえさとなる食物線維をしっかり摂ることが必要です。
とくに水溶性食物繊維が腸内細菌のえさとなりやすくなっています。
以前話題にしたシクロデキストリン等の水溶性食物繊維がここでもおすすめです。

 

 

これらの菌、今回アレルギー対策としてとりあげましたが、おそらくみなさんは酪酸酪酸も耳にするのははじめてではないと思います。
酪酸菌は近年、「やせ菌」などとして話題になっている腸内細菌です。
そうなんです。ダイエット目線等で売り出されているサプリメントがあります。
気軽に摂れるんです。

この手のサプリはひとそれぞれ合う合わないがあります。
低価格で試せるものからはじめるのが気軽でいいですよね。

 

やせ菌がなぜやせ菌たるかというと…やせ菌がつくりだす短鎖脂肪酸が交感神経に作用して消費カロリーを増やすからだといわれています。
アレルギー改善できる上に痩せられるなんて最高ですよね。

ちなみに酪酸を増やすには運動も効果ありです。
息があがるちょっとハードめな運動を 30~60分 週に3回 6週間 続ければ酪酸菌がふえるという報告がされています。
サプリメントはややお財布に負担がかかりますが運動ならお金をかけずにタダですることも可能です!


食物線維+運動…ふつうに聞いても健康的。
ふつうに健康的な生活をしていれば健康が約束される…。
いたってシンプルにできています…。

ちなみに「Tレグ」はアレルゲンになるそれぞれのたんぱく質ごとに「専用Tレグ」ができるのでいろいろな食品を食べて、いろいろな食品に対するTレグをつくることが大切です。

なにごともバランスよく…すべてはここに通じます。